当院では精神分析的な考えに基づいた精神療法を行っています。
人は幼少期の環境、ことに両親との関係に非常に大きな影響を受けます。それが必ずしも理想的でない場合があるのは、やむを得ないことでしょう。その状況に適応するために、人はいろいろな防衛機制を無意識のうちに作り上げ、それが身についてゆきます。それが性格ともいえるのですが、そのために本来の欲求が抑圧されてしまったり、本来の自己から疎外され「偽りの自己」に支配されて、生きざるをえなくなってしまうことがあります。神経症とは、「本来の自己」からのメッセージと考えます。
精神療法の過程とは、このような深い自分の心に目を向け、本来の自分を取り戻そうという過程です。ですから、1回で終わるなどということはありません。年月をかける作業になります。
また、保険診療の時間では話しきれず、ゆっくり時間を取りたいというニーズに応えるためにこの時間を使うこともあります。
料金は1回50分 14000~15000円です。
現在、枠がすべて埋まっていることが多く、ご希望の方は電話でお問い合わせ・ご確認ください。
基本的には時間をとったカウンセリングは自費です。しかしカウンセリングが必要だが経済的に困難があるという方のために、医師の診察と併行して、臨床心理士が30分枠で(月)(水)にそれぞれ4,5名の方とカウンセリングを行なっています。これは保険診療です。希望者が多いため、取りあえずは一般診療で通院して頂き、適否を判断させて頂きます。
それ以外の、通常の診療でも薬物療法だけということはありませんので心配いりません。
薬物療法がこころの問題を解決してくれるということはありません。大切なものを失った悲しみや仕事上の悩みなど、人生の重要な問題がクスリで解決されるはずがありません。
原因として、あるいは結果的に起こっている体・脳における物質的なアンバランスを調節するということです。実感としては、「問題に対して距離が持てるようになる」「ちがった視点ももてるようになる」といった言葉がよく聞かれます。否定的な考えは悪循環を起こすので、結果としてそれだけでも大きな変化を生みます。